あらけんのブログ『やれない理由探す暇があるなら、どうやったらできるか考えれば良いのに』

MAIZOKINで埋蔵ケータイ掘ったり。ビジネスの話や日常思っていることなど。

ミレタ公開まであと1日、(6)その先がミレタ

f:id:arakens:20180518230937j:plain

あいりぺの荒木です。

f:id:arakens:20180518191947j:plain

 古いガラケー全部取ってたはずなんですが、なんでか見当たらなくて。。

 たぶん、前の前の引越しの時に、こんなん取っておいても仕方がないということでゴミとして捨てた様な気がするんですよねぇ。。。

 自分と同じ悲しみを繰り返さないために、明日公開のミレタは、必要な人に届ける努力をやろうと思います。うう。。

 

さて、この記事は5/21(月)11:00公開予定の

ミレタ おもいでの写真が見れるクラウドメモリー

の開発秘話を6日連続で公開する企画の6日目でございます。

いよいよ明日公開ということで。

いきなりこのブログを見始めた方は、ぜひ(1)からお読みくだされ。

全6回目次
(1)メルカリ羨ましす
(2)藤田さんの天の声
(3)ユーザーデータ集め
(4)ピッチに出てお金を得るのさ
(5)本当にこれでいいのか?
(6)その先がミレタ

前回のあらすじ

ピッチの審査員やVCの担当者に向けてビジネスプランを作っていたことに気が付いた荒木青年(37)、ようやくユーザーを無視していることに気が付いて、VCからの資金調達活動をショートカット。活動資金を友人たちから調達し、ユーザー向けにビジネスプランを作り変えるはずだったが…

 

(6)その先がミレタ

 開発資金の心配は無くなった。ここからは開発とユーザーとの対話だ。
 サービス開発はもう15年ほどやっているので慣れては居る。
 今回は、技術的な部分はエンジニアに、デザインはデザイナーに任せて、マーケティングに力を入れることにした。

 

 ざっくりとスケジュールを決めて、4月中旬公開で進めることにした。

 そして、既存株主にこれまでの経緯と今後の進行について相談し、株主総会も終わらせ、事業に集中することになった。

 

 ここからの主題は、ビジネスプランの変更だ。審査員向け、VC向けに作られたビジネスプランを、現実的にユーザー向けに作り直さなければならない。この作業は予想の何倍も大変な作業だった。毎週月曜日の定例会議では毎回議論の嵐だった。

 

「タイムライン機能は止めよう。初回のリリースはなるべくシンプルに、機能を絞って。」

「メールの取り出しも取りやめで。とにかくシンプルに機能を絞って」

「写真と動画の取り出しに特化したサービスかな?」

「端末郵送するって想像しただけでやる気がでない。こっちから取りに行こう。」

「即時買取機能止めよう。すぐ現金化したい人は他サービスを使えば良い。即時よりも、高く買ってあげよう?」

「複雑すぎる!そんなに選ぶことあったら、迷ってる間にLINE通知来て離脱する!」

「買取って現金化を推す?写真や動画の取り出しを推す?」

「データ取り出し料を取るのか、データの保存利用代金を月額で取るのか、どうやって利益をあげて継続してサービスを提供するのか」

「最新機種来たらサーバー代だけで経費がやばい。サーバー代どうしよう。。」

「データ取り出しを無料にして、端末を0円で引き取ってそれを売れば?(却下)」

「買取テストで1000円以上値段ついたのは(ガラケーが多くて)10%だけ?全然MAIZOKINの名前に合わない。名前変える?もっとポップで優しい感じに」

「CDにデータ保存は難しい。USBに保存したり、無料で1年間バックアップやったり」

「端末を買い取らずに返却もあり?念のため最初だけありにしようか。」

「中の写真を取り出す時に殺人写真とか無修正写真とかを見てしまうと法的に大変だし、見られたくないはず。ファイル名管理だけにして、写真は作業中に見れない様にしよう。」

「データ消去は何使う?ブランコ?グリーンティ?」

「どうやってサービスを広めるよ?」

「取り出した写真はパソコンからも見たいよね。」

iOSアプリだけ?Androidとかパソコンから写真見れないの?」

 

 正解の無い仕様検討会議で摩耗していたある日、ふとサイヤ人に相談しに行くことを思いつく。我々あいりぺというは会社は、大きく変化するタイミングで、様々な協力者のお力をお借りして、ここまで事業を行ってきた。

 

倒産の危機に際した際のギリッギリのアドバイスとして、

 

「個人からの借り入れが多いから銀行が融資嫌がってる?その個人を役員にしちゃいなよ。役員借り入れなら審査通る。」

 

このマフィア的なセリフは今でも社内で伝説になっている。

最終手段として結局やらなかったがこの方投資家じゃなくマフィアやってても出世したんだろな。。

 

そんなサイヤ人アドバイザーの元へ、今年1年間の活動方針について相談へ。

 

荒木「現状こうやってこうなって、ここを目指して、これはあーでこーで。。。」

 

サイヤ人「言っても聞かないのは慣れて来たから割と平気なんだけど、本当にそれやりたい事なの?何やってもいいから、やりたいことをやるのと、今見えている事をやるんじゃなくて1個ぐらい未来に向けてワクワクするような、わけわからない事入れといてよ。」

 

さすがサイヤ人、もやもやしていた事が頭の中が晴れやかになっていく。
そうだ。ユーザーのためという視点と別にもう一つあった。
CEO河合と自分がやりたい事をやらなきゃダメだ。

 

 こうして毎回のお約束としてフルボッ…ありがたいアドバイスをいただいた上で、サービスを現実的にユーザーが使いたいサービスに作り変えていく。

 

(サ)2年に1回しか使わない買取を、アプリでやる必要があるのか?パソコンやスマホからすぐ申し込めた方が良くない?
→ですよね。。ウェブサービスに変えます。

 

(サ)クラウドに写真保存してくれるならパソコンからも見たい
→ですよね。。スマホタブレット、パソコンから見れるウェブサービスに変えます。

 

(サ)買取代金って平均いくら値がつくの?本当に買取サービスなの?
→テスト買取時はガラケーも多くて90%が1000円以下でした。ガラケーの思い出を取り出したい人が多く。。MAIZOKINジャナイ名前考えます。

 

(サ)てか修理伸ばそうよ。これからIoT製品とかホームIoT製品とかたくさん世に出る中で、新しいもの作る会社って、修理には興味ないじゃん。そこを全部あいりぺの出張修理網でやってあげたら、修理からコールセンターから保険から全部、アフターサポート取れるし、業界の健全な発展に寄与する事ができるよ。
→リペアエコノミーは気になってました。リペアエコノミー協会設立準備しているので伸ばします。

 

(サ)事前登録とかテストするならサービス始める前に撤退ライン決めなきゃダメよ。事前登録の意味ないじゃん。
→はい。青なら渡る、黄色なら注意して渡る、赤なら目をつぶって渡るって、なってるのでKPI測定と、達成ポイントによる撤退ライン決めておきます。

 


こうしてビジネスモデルと仕様コンセプトはどうにかなった。
ファイナンスもどうにかなり、人もオフィスも充実した。
あとは、マーケティングか。

 

 シンプルにマーケプランを作り、ターゲットを決め、明確でわかりやすいポジションを設定し、4Pやることを決めて、AARRR施策を決めてKPIを決めて、それを1つずつ具体的なタスクに落とし込み。

 

 おっさんスタートアップの良い点として、大企業の人とでもすぐ仲良くなれるという点がある。年齢が近く、共通の友人知人が多い上に、うわべではなく本音をぶつける事を良しとする世代でもある。

 

 某通信キャリアとは夏にイベントを共催し、某モールとは6月にイベントを共催し、某決済会社とは8月ごろから提供を開始し。

 

 提携はどんどん決まっていく。

 

 今回AARRRを回すために用意した施策は全部で53個。
 1つずつをタスク化した結果、技術的に二次仕様となってしまうものが10個ほどあるがあとは全て実行できる。プレスリリースも、下書きを広報顧問の方に見てもらい、最適な媒体や事前取材の取り付けなどを相談する。

 

twitterの更新も元広報で産休中の友人に運用を頼んでいる。

 

 初期ユーザーとしては、あいりぺBOX、MAIZOKINに事前登録頂いた方たちに無償で一部サービスを使ってもらうなどを検討、

 

 新しいサービスを使っていただけるインフルエンサーが居たら、本当に必要な人たちへ認知させることができると、フォロ割もつけようかな。

 

 スタートアップ系のメディアには、リリース前に連絡をして詳細を理解いただいて、某新聞と某テレビ番組にはリリースイベントへの取材を提案しよう。

 

 LPの出来もいいし、サービスを説明するイラスト系のサービス説明動画も作った。ソーシャルの拡散は動画が一番説明力がある。

 

 社内のセキュリティ体制も整ってきて、取り出し作業中でも写真や動画は誰も閲覧することができない。見れるのは(20187656654.jpg)という様なファイル名だけだ。

 

 COOであるはずの自分でさえ、ユーザーが取り出したデータを管理するサーバーにはアクセスできない上に、いまだに管理画面のパスワードさえ貰えて居ない。おーい?管理画面ぐらいアクセスさせてください。お願いします。。

 

 会社以外のWi-Fiからは管理画面に接続できない設定にして、オフィスは入り口と個室とで2重にロックがかけられたシェアオフィス個室。

 

 データの取り出しは、作業スタッフにはファイル名(201804244326483.jpg)しか見えないので、あいりぺ社内の作業スタッフでさえ、写真や動画をチラ見することはできない。データ消去ソフトのGreenTもいつも通り準備万端。


 そもそも、iPhoneレンタルを通してデータの消去ノウハウについてはその辺の会社の数倍の知見を積んで居るし、希望があれば消去証明書も発行して100%データを完全消去する。データの消去もバイトではなくあいりぺの正社員だけしかやらない。少し経費がかかってしまうが、完全にデータを消去保証した方が、自分がユーザーだったら嬉しいし。

 

 

 ここまで準備して5/21(月)を迎えるのだが、自分の中ではこのミレタというサービスがどうなるのかはわからない。

 例えば、アンケートでは、

 

「個人情報の漏洩」

「データを捨てたくない」

 

という理由が売却しない2大理由ではあったが、人は言っていることとやっていることが違う生き物なのだ。

 

 ユーザーの声ではなくユーザーの行動を最重要視して考える。これは自分が常日頃気にしていることだ。

 というか、もうめんどくさいから取りにきてくれてその場で査定して現金くれればそれでいいよ、という声もあるような気がする。だからミレタも、すぐ取りに行くUXに変えた。

f:id:arakens:20180520153658p:plain

1、ミレタを呼んでください。 ダンボール持参で端末を取りに行きます。

 

f:id:arakens:20180520153816p:plain

2、ミレタへ端末が届き次第、中の写真・動画を取り出してバックアップを取ります。

※作業中は20180328253224.jpgの様に「ファイル名」が見えて居る状態です。実際の写真や動画はミレタ 側では閲覧できませんので(艶やかな思い出写真などが入っていても)ご安心ください。

 

f:id:arakens:20180520154219p:plain

3、データバックアップ後、データ消去ソフトGreenTでデータを完全消去。

一番心配なデータ消去はミレタが保証します。

弁護士やPマーク企業など、必要な方には消去証明書の発行も行います。

 

 

ミレタの先に見えているもの1

 2つ見えている。1つは、docomoAUsoftbankに次ぐ、第4のグループを作ろうと思っている。ただし、通信キャリアではなく、アフターサポートに特化したサポート機能だ。出張版のdocomoショップを想像するとだいたい近いイメージかもしれない。

 

荒木の脳内にある3年後の携帯機種変はこうだ。

1、まずあいりぺのネットショップで中古端末をポチッと購入

2、出張サポート希望をON

3、あいりぺの全国出張修理スタッフが端末を自宅やオフィスまでお届け

4、その場でデータの載せ替えなど機種変作業をして

5、旧端末をその場で買取り

6、フィルムやケースもその場で提供

 

そして、もちろん壊れた時の保険や保証も提供できる。

レンタル事業で短期の代替機を貸したり、サブスクリプション型の最新機種乗り換えプランなども準備している。

 

「よくわからないから、オススメのやつで全部やってほしい」

 

こんなアラサーOLは、あいりぺに頼むことで全部解決する。

また、iPhoneタブレットはもっと高齢の層にも普及するだろう。

その時に必要のは、2時間待ちでデータの載せ替えも中古端末も修理も何もやってくれないのdocomoショップでは無い。出張で来て全部やってくれるあいりぺだ。

 

 

 ミレタの先に見えて居るもの2

 SDGs(サスティナブル・デベロプメント・ゴールズ)をご存知だろうか?

 直訳すると、持続可能な開発である。

 後世に迷惑を掛けない持続可能な社会を目指すという方針のもとに、国連で17の目標と169のターゲットが決められたもので、あいりぺはこのうちの12番、

 

SDGs12「つくる責任、使う責任」

 

この活動を支援している。

 

きっかけは、この記事だった。

捨てない経済──北欧発「リペア・エコノミクス」への挑戦 | WIRED.jp

 

 ミレタを運営する株式会社あいりぺの社名がアイフォン+リペアを由来としている通り、あいりぺは修理の会社だ。

 企業が作って、消費者が使って壊して、そして捨てる。

 この一連の消費行動によって、apple社はこれまで莫大な利益をあげて来た。

 けれども、心にちょっと「勿体無い」という気持ちは無いだろうか?

 

自分にはその気持ちがあった。

なんとなく壊れても、使わなくても捨てられないのだ。

 

この北欧発の「捨てない経済」リペアエコノミクスという考えは、われわれあいりぺの心を大きく揺さぶった。

 

スマホの修理や買取などの利益活動とは別で、業界として壊れて捨てる産業ではなく、修理して使う(リユース)とか、適切に処理してリサイクルに回すとか、そういう産業を伸ばすことができるのではないか。

 

こうしてあいりぺは、一般社団法人リペアエコノミー協会を設立。

荒木のあいりぺ名刺裏面には、しっかりとリペアエコノミー協会のことやSDGsについても書かれています。

f:id:arakens:20180518230937j:plain

 

スマホを軸にした収益事業:修理、レンタル、買取、データ取り出し、中古販売、機種変、SIM、保険/保証、出張サポート

 

リペアを軸にした非営利活動:セルフ修理の確立、IoT製品ホームIoT製品の修理、修理人の育成、修理検定の整備、修理パーツの販売、図面のシェア

 

人様から資金を出資いただいて居るスタートアップ企業が、非営利活動とかやる時間ないでしょ!グロース!グロース!!

 

 と、怒られそうな気もするけれど、この辺りもオジサンスタートアップの良いところ。目の前の利益を取らなくても、協会はあいりぺの発展に必ず寄与してくれるだろう。単純にやりたいことだし。

 

 ということで、最後第6回は大盛りになりましたが、ミレタ公開直前スペシャルとして全6回の、ミレタができるまで、をお送りしてきました。

 

 若いスタートアップの方は真似せず、きちんとMVP作ってシードマネー入れて、PMF目指してピボットして、きちんとやってくださいね。オジサンスタートアップの方は、こんな適当な人がやれて居るのであれば、自分のイケるかもと自信を持ってください。

 

 35を過ぎるとオジサンスタートアップな訳ですが、オジサンにもいいところはたくさんあります。それは、人の気持ちがわかることだったり、人間関係を円滑にできることであったり、信頼を得ている事であったり、小銭を持っていたり。

 

 ミレタを使って欲しい想定ユーザーは、子供の小さい頃の写真がガラケーにしか入ってないとか、無くなったおじいちゃんの写真が入っているとか、にゃんこが初めてうちに来た時の動画が見たいとか、そういう思いで復活に対して、もう見れないけれど、でも捨てられなかった、引き出しに眠る端末を持っている方たち。

 

 ・ミレタに申し込むとダンボール持参で家に端末を取りにきます。
 ・ミレタ側で壊れてても充電できなくても、データを取り出します。
 ・USBメモリーにして渡すこともできますし、1年間は無料でバックアップをPC/スマホから見ることもできます。

 ・リユースできるものは、買取してリユースに、リユースが難しいものはレアメタルを取ってリサイクルされます。
 ・あなたのそのガラケーも、リサイクルとして東京オリンピックのメダルなどになっちゃうかもしれません。


5/21(月)11:00、ミレタは公開予定です。

公開当初は混雑でデータの取り出しが追いつかなかったり、トラブルだったり、あるかもしれませんが、先着順に受け付けますのでどうぞお楽しみに。

 

 これから起業しようとする方、これからピボットしようとする方、何となくベンチャー企業の新規事業立ち上げフローに興味を持った方の養分として、この全6回のポエムが1mmでもお役に立てましたら幸いです。

5/21(月)11:00公開
懐かしいを集めよう!思い出の写真が蘇るクラウドメモリーmireta(ミレタ)
https://mireta.jp/


ロゴは英字にしていますが、サービス名はミレタ、とカタカナで統一することにしました。


みんなに「写真見れた!」を届けていきます!

 

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

2018年5月21日
株式会社あいりぺ COO 荒木 賢二郎
https://twitter.com/arakens
記事のRT、引用、批判などはご自由にどうぞ

 

※ミレタ専用のLINE@、各種お知らせが届きます

友だち追加

 

 

全6回目次
(1)メルカリ羨ましす
(2)藤田さんの天の声
(3)ユーザーデータ集め
(4)ピッチに出てお金を得るのさ
(5)本当にこれでいいのか?
(6)その先がミレタ