あらけんのブログ『やれない理由探す暇があるなら、どうやったらできるか考えれば良いのに』

あいりぺColorでiPhoneに色塗ったり。ビジネスの話や日常思っていることなど。

【卒業】国内でMBAをとるか悩んでいる人へ

2015年4月から2年間通った早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(通称早稲田ビジネススクールWBS)を卒業しました。

f:id:arakens:20170326203804p:plain

※3月24日の卒業式は、友人から誘われていた『浅草鷹匠寿』で鴨を食べていたために行けなかったので、写真は友人のFBから拾った画像を。

経営学修士(けいえいがくしゅうし)、Master of Business Administration(MBA)とは、経営学を修めたものに対して授与されることのある専門職学位である。 英米圏においては実務経験(AMBAは3年と規定)を有する社会人を対象としたマネジメントプログラムを提供するビジネススクール(経営大学院)、日本においては大学院(修士課程または専門職学位課程)が、これを授与する。(Wikipwdiaより)

 

ビジネススクールを卒業したと言う事で、私は日本でMBAを取った事になります。

日本ではMBA自体が評価されていないため、取ったから即昇進とか、取ったらすぐ転職という事はないらしい。

じゃあ、日本でMBAを取る事に意味はないのかというと、その辺りは、早稲田ビジネススクールでも名物教授だった遠藤さんが著書にまとめているので興味ある方はどうぞ。

Amazon.co.jp: 結論を言おう、日本人にMBAはいらない (角川新書) eBook: 遠藤 功: Kindleストア

 

今回は私のMBA体験をシェアする事で、自身のキャリアについて悩んでいる人や、自身を鍛えたいと思っている人、自身がMBAと取ったほうがいいか悩んでいる人などの参考になれば嬉しいなと、2年間の体験をまとめようと思います。

 

(1)入る前、入学のきっかけなど

最初のきっかけは、30歳を過ぎて自由になるお金ができた事。

300万ぐらい使って何か買おうかと色々探していた時に、スクールで何かを学ぶという選択肢を考えMBAというものを知る。ググってもよく分からないので、Amazonでこの本を買った。

Amazon CAPTCHA

最初から読んでみると、言っている事が全く分からず読めない。そもそも自分は理系の大学を出てそのまま起業したために、経営やマーケティングの事など何も知らないのだ。

この本は早稲田大学ビジネススクールが出しているという事でホームページを見ると、MBAエッセンシャルズという模擬授業が開催されていた。早速申し込み、某日の夜早稲田大学へ行く事になった。

おそらく2時間ぐらい、人数にして400人ぐらいが一堂に集まった模擬授業。

実際に早稲田ビジネススクール(以下、WBS)で講義を持つ山田英夫教授が、「戦略的であるために」と題して、戦略のソフトスキルについて講義。

「何を自社に持ち、何をアウトソースに出すか。現在は競争の原資にになるものを社内に持ち、標準化できるものをアウトソースに出す考えが一般的だ。」

これを聞いた瞬間、体温が上がるほどに衝撃を受けた。ちょうど、会社で使う大型プリンタを購入するか悩んでいた時だったからだ。プリントの質はうちの競争力ではないから自社で買う必要は無いという事だ。

模擬講義終了後、ずるいと思った。自分は起業してからずっと自分の頭で考えてきた。けれども、どうやらビジネスには定石や理論があって、それを知っておくと有利なように思えた。

これが、早稲田のビジネススクールへ行きたいと思った最初のきっかけ。

 

(2)入試

・エッセイ3つ、大学の成績証明など書類審査

・5時間ぐらいの筆記テスト

・面接

自分の時は、この3つで合否判定だった。倍率は3倍。

秋と冬に1回ずつ入試があり、2012年の秋に最初の受験をした。

書類審査と筆記はパスし、面接だったがまあ落ちることは無いだろうと挑んだ面接。面接官は内田和成教授を含めた3人の先生だった。

面接で15分ぐらいだろうか会話したのだが、自分は相手の望む答えをいう事が出来なかった。緊張したとか、そういう問題では無い。単純に自分の基礎知識が無さすぎて、会話になら無かった。振り返ると、そもそも当時の自分は中身が無かったので落とされて正解だろう。結果は不合格。冬受験を受ける事もできたが、受け無かった。

 

2013年秋、2014年秋と再度WBSを受けるも、今度は筆記で不合格。


結局、2014年の冬受験で入試をパスし、3回の不合格の末ようやく入学を許される事となる。そもそも自身が未熟だった事を考えると、入試はそこそこ良い選考をしているのだろう。

 

(3)通学1年目

平日2日、19:00-22:00の2コマ3時間講義を受け、土曜日を9:00-19:45まで6コマ9時間講義を受ける。1年目はそんな生活だった。

7月が春学期、

月が夏休み、

101112月1月が冬学期

2月3月が春休み

ざっくりこんなスケジュールだった。

1授業につき軽いものは1時間程度の予習復習、重いものは5時間程度のレポートと予習。

18:30ごろ会社を抜け出して22時まで講義を受けて、それからオフィスに戻ってだいたい24時まで仕事して、レポートや予習で4時ごろまで、近所のバーで1時間ほど飲んで爆睡、そんな日々だった。

基礎知識の無い自分にとっては、全ての講義が有難かった。そもそも、起業してからは他人から教えてもらうという事が人生で無かったから。

ファイナンス財務会計、人材組織、マーケティング、経営戦略、総合経営、グローバル経営、7科目が必修で1年次に取る事が推奨されている基礎だが、7科目全てが初めて学ぶ事だった。

MBAの学位自体には興味なく、成績もどうでも良かったのだが、春学期が終わると成績上位者が貼り出されていた。そこに自分の名前は無く、負けず嫌いの自分は成績も向上させたいと思うようになる。それと関係するかはわから無いが、秋学期には成績上位者として無事貼り出される事になる。

授業の延長で、シリコンバレーに行き、スタンフォード大学内で行われたピッチコンテストで自身のグループが優勝した事は、いい思い出になっている。せっかくシリコンバレー行ったのに初日以外飲まずに深夜まで頑張ったかいが報われて、ちょっと涙腺が緩んだ。

 

(4)2年目

ゼミに配属された。選んだゼミはファイナンス

修士論文を書くために選んだテーマはビットコインだった。

2年次は春学期には授業をとったものの、秋学期は殆ど取らず論文に苦戦する事になる。大学受験以来の精神的な追い込まれ感を味わい、寝ても起きても修士論文

そういえば、授業中ゲストに来ていた某スタートアップ企業社長さんの講演を聞いた事をきっかけに新しいビジネスを思いつき、夏ごろには前職を退社して新しいビジネスを始めた。仕事が変わった事もあり、やはり1年次同様死ぬほど忙しい日々を過ごした。

ゼミ担当教授は厳しいのか優しいのかよくわから無いが、死ぬほど頭が良く、広い知見と深い知識を併せ持つ天才的な方だ。そして、入試の面接官を担当してくれた方だった。

「悲観的に準備をし、楽観的に実行する。人生はそんなもんだと思うのです」。

卒業に際し頂いた言葉は、一生忘れ無い言葉になった。

f:id:arakens:20170326214154j:plain

こうして、成績上位10%らしい優秀修了者として卒業した。

 

(5)振り返って、早稲田MBAで得たもの

1、理論と実践はどちらも必要だという事

クラスには86人の同僚がいて、別のコースを合わせると1学年200人、一つ上と一つ下を合わせて600人ほどと交流した事になる。

グループワークでは様々な人と議論を交わしていくのだが、能力が高い人も低い人も、やる気がある人も無い人もいた。そして、理論的だが実践が弱いという人を良く見つけた。

正直な話、経営経験の無い人がビジネススクールに来ても、その伸び率は限定的だと思う。自身で経営を行いもがき苦しんだ上で来るビジネススクールだからこそ、自身が伸びたという実感がある。何の物差しも根拠も無い話だが入学時と卒業時で一番伸びたのはおそらく自分だと自信がある。 

ビジネススクールで学ぶ事が理論だとしたら、実践無き理論の虚しさはなんとも言えない。 

 

 2、一般的な経営に関する知識

ABどちらを選ぶかは、経営学として一般的にAとか、過去の事例ではAを選ぶケースが多かったなど、答えが用意されている。

その時に、ABをえいやーで選ぶよりは、一般的にはAが支持されているという情報を持った上で、ABどちらを選ぶか経営判断する事には意味がある。

そういった基礎知識は徹底的に叩き込まれた。

会社員だと使う事は無いのかもしれないが、経営と新規事業の最前線にいる自分のとってはフレームワークを含めて全てが自分の血肉になっている。

 

 3、選択で人生は変わらないという事

WBSの教授陣が会社を経営したらうまくいくのだろうか?

この質問にある教授は真っ向から否定をした。

私が会社を経営しても、成功するかはわかりません。なぜなら、会社経営に必要な事は理論ではなく、情熱やビジョンなどの要素も強いからです。

WBSで学んだ理論は、ABどちらを選ぶかの手助けにはなるが、そもそも、ABどちらが正解かだけを考えても、良い選択はできない。

答え探しをするのではなく、選んだ選択を答えにする情熱や努力の方が何倍も重要だと感じるようになった。

 


他にもたくさんの事を学んだ。
教授や同僚とのネットワークも広がった。

では、これを読んでいる方はWBSMBAをとった方が良いのか?
その答えは、「どっちでも良い」だろう。

 

MBAを取る事が正解では無いし、MBAを取ら無い事が正解でも無い。

むしろ、どちらが正解かを考える事自体が間違っているのでは無いか。

 

どちらでも良いからその選択と心中する覚悟を持って、えらんだ答えを正解に変えるだけの情熱を、努力をする事によって人生は好転するのかもしれ無い。

 

そして、人は簡単に変われるのかもしれない。

自分にとっての2年間は、最高に忙しく、最高に辛く、そして最高に充実していた。

WBS最高や。